後天性血友病Aとは関連のない疾患・症状で搬送された場合
後天性血友病Aは急性疾患であり、入院加療により寛解した症例が、免疫抑制療法を継続、減量、中止する間、外来に通院する。したがって、再発、再燃時を除き、外来通院中の後天性血友病A症例は基本的に寛解状態である。外来通院中の後天性血友病A症例が何らかの疾患・症状で搬送された場合、APTTに変化がなければ、搬送の原因となった疾患の治療を通常通り実施すれば良い。APTTの延長が認められる場合は、再度FVIII活性とFVIIIインヒビターの測定を実施し、再発、再燃であれば、後天性血友病Aの治療を再開、強化する。
参考文献
- 酒井 道生,他.後天性血友病A診療ガイドライン 2017年改訂版.日本血栓止血学会誌28巻6号 Page715-74.2017.
- Shima M, et al. A prospective, multicenter, open-label phase III study of emicizumab prophylaxis in patients with acquired hemophilia A. J Thromb Haemost. 2022.(in press)