VWDとは関連のない疾患・症状で搬送された場合

 VWD症例がVWDとは関連のない疾患・症状で搬送された場合、出血症状がなく、観血的処置も不要であれば、搬送の原因となった疾患の治療を通常通り実施すれば良い。ただし、血栓性疾患を合併した場合の抗血栓療法(抗血小板療法および抗凝固療法)の実施に関しては、出血傾向を増悪させる可能性がある。抗血栓療法の実施にあたっては、VWDの治療を行っている主治医または専門家と調整の上、抗血栓療法実施の可否や薬剤の投与量、および抗血栓療法中のVWDの治療方針を決定する必要がある。

参考文献

  1. 日笠 聡,他.von Willebrand病の診療ガイドライン 2021年版.日本血栓止血学会誌32巻4号 Page413-481, 2021.
  2. 日笠 聡,他.von Willebrand病の診療ガイドライン 2021年版 修正2022年2月.日本血栓止血学会誌33巻3号 Page372-374, 2022.